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デイクリニック天神

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【新型コロナウイルス/治療薬情報】アビガン「有効性判断には時期尚早 臨床研究継続」新型コロナ

2020年5月21日

新型コロナウイルスの治療薬の候補として政府が早期承認を目指している「アビガン」について、国内で行われている臨床研究ではこれまでのところ、有効性については判断できていません。そのため、今後も継続して臨床研究を行い、検証する必要があることが分かりました。

 

アビガンは日本の富士フイルム富山化学が開発した新型インフルエンザの治療薬です。今年3月、中国政府は新型コロナウイルスへの効果が臨床研究で認められたと発表し、日本国内でも有効性や安全性を確かめるための臨床研究や治験が行われています。

 

このうち、国内での臨床研究は、愛知県にある藤田医科大学が中心となって、複数の施設に入院している軽症や無症状の患者86人を対象に行いました。入院初日から最長で10日間アビガンを投与する人たちと、入院6日目以降に投与する人たちに分け、ウイルスが6日目の時点で減っているかどうか比較するという方法で、有効性があるか評価するものです。

 

臨床研究は、第三者の委員会が評価することになっており、関係者によりますと、半分に当たる患者40人余りについての中間段階での解析の結果、「有効性の判断には時期尚早のため、臨床研究を継続すること」とする意見が出され、臨床研究を続けることが勧告されたということです。

 

中間段階で明らかな効果か安全性への懸念がある場合には、研究を中断するよう求める意見が出されますが、この段階では、「有効性を評価するにはさらに研究を継続する必要がある」という結論になったとしています。

厚生労働省はアビガンについて、5月中に治療薬として承認するため手続きを大幅に短縮して審査を進める方針だとしています。

 

菅官房長官「有効性確認なら5月中の承認目指す」

菅官房長官は、20日午前の記者会見で「現在、観察研究、臨床研究、企業による治験が進められていると承知している。企業からの承認申請があればデータに基づき速やかに審査を行い、審議会での専門家の議論を経て有効性・安全性が確認されれば、5月中の承認を目指す考えに変わりはない」と発言しました。

 

※掲載内容は、デイクリニック天神の見解を述べるものではございません。

 

毎年5月末は『脳卒中週間』!夏前に増える脳梗塞への備え

2020年5月19日

毎年5月25日~31日は「脳卒中週間」ということをご存じでしょうか。

 

平成14年から日本脳卒中協会が毎年5月25日~31日は「脳卒中週間」と定め、脳卒中に関する啓蒙を積極的に行う期間となっています。

冬に発症することが多いという印象の脳卒中ですが、実は脳卒中の大部分を占める脳梗塞の発症は6月~8月に増加することが厚労省の研究でわかりました。(厚生省健康科学総合研究事業 脳梗塞急性期医療の実態に関する研究より)そのため、脳梗塞の発症が増加する6月目前の5月末の一週間を、毎年「脳卒中週間」として国民に予防を促しています。

 

ではなぜ、多くの人が「脳卒中は冬に多い」という印象を持っているのでしょう。

 

それは、脳の血管が破れることによって起こる「脳出血」や「くも膜下出血」は、冬に発症ることが多いためです。

 

脳卒中には2つのタイプがあります。

脳の血管が「詰まる」タイプと「破れる」タイプです。

血管が「破れる」タイプの脳出血やくも膜下出血は冬場に多く発症します。

 

脳の血管が破れることによって起こる「脳出血」や「くも膜下出血」の最大のリスクは高血圧です。寒い冬になると血管が収縮し、血圧が上がることで血管が破れやすくなります。両手首から先を4℃の水の中につけると、血圧は10-20mmHgほど上昇します。これは、手の温度が下がることで血管が収縮し血圧が上がることが原因です。室内であっても、暖房の効いた部屋から、急に暖房が入っていない洗面所(脱衣所)やトイレなどに入ると急激な温度差により血管が収縮し血圧が上昇します。

また、冬は高血圧のリスクとなる塩分の多い鍋物などの食事が増えたり、汗をかくことも少なく、運動不足にもなりがちで体重が増えることも血圧の上昇に拍車をかけます。このような理由から、脳出血やくも膜下出血は冬に多く発症し、夏は発症数が半減します。

 

一方、血管が詰まるタイプの「脳梗塞」は、冬場だけでなく夏場にも発症が増加します。実は、脳梗塞は、夏場(6~8月)に最も多く発症しているのです。

 

この脳梗塞には大きく分けて3つタイプがあります。

・ラクナ梗塞⇒脳の細い血管が詰まる脳梗塞

・アテローム血栓性脳梗塞⇒脳の太い血管に血栓できて詰まる脳梗塞

・心原性脳塞栓症⇒心臓の血管内にできた血栓が脳に飛んで詰まる脳梗塞

 

中でも「ラクナ梗塞」と「アテローム血栓性脳梗塞」は夏に多く発症します。

この2つの発症が多くなる原因は「脱水」です。夏になって暑くなると汗を多くかくため、血液中の水分量が不足し脱水になります。その結果、血液がどろどろの状態になります。また、夏は身体の熱を放出しようとして血管が拡張するため、血液の流れが遅くなります。このどろどろの血液がゆっくり流れているうちに血液内の成分が固まりやすくなり、その結果血栓ができて血管の詰まり、脳梗塞を発症します。特に身体の調節機能が低下している高齢者などは、脳梗塞を発症しやすいと言われています。

室内にいるから大丈夫と思っている人も多いとは思いますが、汗をかいていなくても皮膚や呼吸からも水分を失っています。これは意識していなくても起こることなので、気づかないうちに体内は脱水状態になっていることもあります。のどが渇いていなくても、こまめに水分補給することが重要です。

 

脳卒中はリスク管理をすることで発症を予防できます。

夏は脱水にならないよう水分補給をこまめに行いましょう。また、脳卒中の発症リスクとなる、高血圧、高脂血症、糖尿病を発症しないよう、もしくは悪化しないよう生活習慣を見直し、喫煙している人は禁煙することも大切です。一度発症をしてしまうと、生活に支障がでるほどの後遺症が残ってしまうことも多い病気です。まずは発症しないためにできることを行い、万が一発症した場合は、すぐに救急車を呼んで病院に行きましょう。

 

 

 

 

【新型コロナウイルス/治療薬情報】国内初承認 新型コロナウイルスの治療薬に「レムデシビル」

2020年5月8日

厚生労働省は国内初の治療薬として、新型コロナウイルスの治療に効果が期待されている「レムデシビル」の使用を承認しました。重症患者を対象にするということです。

承認されたのは、新型コロナウイルスの治療薬としてアメリカの製薬会社「ギリアド・サイエンシズ」が申請していた「レムデシビル」で、もともとはエボラ出血熱の治療薬として開発が進められていた薬です。アメリカでは今月1日、新型コロナウイルスの治療の重症患者に対する緊急的な使用が認められました。

国内でも5月4日に「ギリアド・サイエンシズ」の日本法人から申請され、7日夜、専門家らが出席する厚生労働省の審議会が安全性や有効性などについて議論し、承認を認める意見をまとめました。

これを受け、加藤厚生労働大臣は、「特例承認」という審査を大幅に簡略化する制度を適用し、国内で初めての新型コロナウイルスの治療薬として承認をしました。

「レムデシビル」は重症患者への効果が期待されていますが、流通量が限られているため、必要な量を確保できるかが問題となっています。ギリアド社は10月までに50万人分、12月までに100万人分の生産量を目指すと発表していますが、日本への配分量は未定の状態です。さらに、有効性や安全性に関する情報が極めて限られているため、重症患者のみを対象として使用されるということです。

 

レムデシビルとは

レムデシビルはエボラ出血熱の治療薬として、アメリカに本社がある製薬会社「ギリアド・サイエンシズ」が開発を進めてきた薬です。

エボラ出血熱の薬としては承認されていませんが、コロナウイルスの一種によって引き起こされたSARSやMERSに対して効果があるとする研究結果が示されていたことから、新型コロナウイルスの治療薬になるのではないかと期待されてきました。

新型コロナウイルスはのどの近くの「上気道」と呼ばれる場所で感染し、細胞の中に入り込み、増殖します。ウイルスが、細胞の中で、みずからの「RNA」という遺伝子を複製して増殖するのですが、レムデシビルにはそのウイルスの増殖に必要なRNAの複製をできなくさせる作用があるからです。

各国の医療機関が共同で行っている臨床試験の一部をアメリカのNIH=国立衛生研究所が分析した結果、レムデシビルの投与を受けた患者は、投与されなかった患者に比べ、回復までの日数が約4日早い11日で患者の回復を早めることが確認されたとしています。

ただ、効果を示す報告がある一方で、副作用を懸念する声もあります。

先月、日本やアメリカ、ヨーロッパの研究グループがアメリカの医学雑誌に発表した研究結果によると、薬を投与したあとで患者53人のうち、68%にあたる36人に改善が見られたとの事です。しかし一方で、23%にあたる12人では、多臓器不全や敗血症、急性の腎臓の障害などの重い副作用が出ており、ほかにも、重くはないものの、肝機能障害、下痢や発疹などの症状も報告されています。

感染症の治療に詳しい愛知医科大学の森島恒雄客員教授は、「国内で簡略化した手続きで使うことができるようになり、新型コロナウイルスの治療が一歩前進したことを意味すると思う。ただ、投与した患者に腎臓や肝臓の機能障害も報告されていて、供給量も限られるため、治療の経験を積んでいる医療施設で、重い肺炎の患者に対して使われるべきだ」と話しています。

 

ほかに検証が進められている薬は

レムデシビル以外にも、新型コロナウイルスへの効果が期待されている別の治療薬を患者へ投与し、有効性や安全性の確認が行われています。

 

抗インフルエンザ薬アビガン

富士フイルム富山化学が開発したインフルエンザの治療薬「アビガン」は、レムデシビルと同じく、ウイルスがRNAを複製するのを妨げる作用があります。

富士フイルム富山化学が有効性と安全性を確かめる治験を始めており、国は今月中にも治療薬として承認するため、特例措置として審査を進める方針です。

また、厚生労働省によりますと、国内の1000あまりの医療機関が参加して、治療薬の効果を分析する「観察研究」が行われており、4月26日の時点で2194人の患者に投与されているということです。

研究班は、患者に投与したあとで症状の改善が見られたと報告する一方、現時点のデータだけでは有効性を判断することは難しいともしています。

中国政府はアビガンに症状を改善させる効果が、臨床研究で認められたとしています。

富士フイルム富山化学は、アメリカでも治験を行うことを発表しています。

 

ぜんそく薬オルベスコ

国立感染症研究所が多くの薬の候補を調べ、吸引するタイプのぜんそくの治療薬「オルベスコ」が新型コロナウイルスに効く可能性があることを示しました。

先月開かれた日本感染症学会のシンポジウムで、感染後、肺炎になった患者75人に投与した観察研究の結果、この薬を使わない場合に比べて悪化する割合を下げられる可能性があると報告しています。

 

すい炎や血栓症の薬フサン

東京大学の研究グループが新型コロナウイルスを使った実験の結果、すい炎や全身で血栓ができる病気の治療薬として国内で長年使われてきた「フサン」、一般名「ナファモスタット」は、ウイルスが細胞に侵入するのを妨げ、増殖するのを抑える効果が期待できると発表しました。

現在、東京大学附属病院で、患者に投与して効果を検証する観察研究が行われています。

 

リウマチ薬アクテムラ

免疫の異常によって起きる病気の治療薬についても効果の検証が進められています。

関節リウマチなどの治療薬「アクテムラ」は、中外製薬が創製した国産初の抗体医薬品です。中外製薬は感染して重症の肺炎患者に投与して効果を確かめる治験を国内で行うと発表したほか、アメリカなどでも海外の製薬会社が治験を始めています。

新型コロナウイルスに感染すると、一部の患者では、免疫の働きを高める「インターロイキン6」という炎症サイトカインが過剰に作られて免疫の仕組みが暴走し、重症の呼吸器不全が引き起こされると考えられています。

中外製薬は「アクテムラ」によって、「インターロイキン6」の働きを抑えることで、重症化した患者の症状改善につながるか、確認するとしています。

 

寄生虫薬イベルメクチン

2015年にノーベル医学・生理学賞を受賞した北里大学の大村智特別栄誉教授が発見した物質をもとにつくられた「イベルメクチン」も効果を確かめる研究が行われています。

この薬は、寄生虫が原因で失明につながる熱帯病の特効薬で、アメリカの大学のグループが新型コロナウイルスに感染した患者に投与したところ、死亡率が下がったと報告しています。

今後、北里大学は患者に投与する臨床研究を本格化させる計画を、新型コロナウイルス対策を担当する西村経済再生担当大臣に説明しています。

感染症の治療に詳しい愛知医科大学の森島恒雄客員教授は、「すでにある薬を新型コロナウイルスの治療に応用することを多くの研究が目指すもので、有効性も安全性も完璧な特効薬が出てくることは見込めない。それぞれの薬が持つ長所と短所を見極め、医療の現場が使いやすい薬を見つけることが重要だ」と話しています。

 

※掲載内容は、デイクリニック天神の見解を述べるものではございません。

 

 

 

 

【新型コロナウイルス/治療薬情報】FDAが新型コロナウイルスに有効の可能性があるとして「レムデシビル」緊急使用認める

2020年5月4日

アメリカのトランプ大統領は1日、薬の審査を行う当局が新型コロナウイルスに効果があるか研究が進められている薬「レムデシビル」について、緊急使用を許可したと発表しました。

レムデシビルは、アメリカに本社のある「ギリアド・サイエンシズ」がエボラ出血熱の治療薬として開発を進めてきた薬です。新型コロナウイルスの治療にも効果がある可能性が示されており、臨床試験が行われていました。

ホワイトハウスでトランプ大統領は5月1日、記者団に対して、アメリカで薬の審査を行うFDA=食品医薬品局が「重篤な新型コロナウイルス感染症入院患者に対し、レムデシビルの緊急使用を許可した」と発表しました。米国立衛生研究所(NIH)が1063例を登録して実施する、同剤の予備的解析で有用性を報告してから2日あまりでの緊急使用許可となりました。

今年1月にアメリカ政府は、レムデシビルの使用を一部で可能にする「拡大使用」を認めています。緊急使用を許可することによって、重篤な新型コロナウイルス感染症入院患者に対し、より広く使用することが可能になります。

トランプ大統領は「非常に期待が持てる状況だ。すばらしい結果が出るだろう」と話し、期待を示しました。

レムデシビルは各国で効果や安全性を確認する臨床試験が進められており、先月にはアメリカのNIH=国立衛生研究所が、新型コロナウイルスの患者への治療効果などを調べる臨床試験の一部を分析した結果、患者の回復を早めることが確認されたと発表しています。

FDAによる未承認薬などの緊急使用の許可は、ほかの手段がない時にのみ出されます。今回のように、緊急で使用を認める手続きについては正式な審査を受けた承認とは異なり、効果や安全性については、まだ限定的な情報しか得られていないとしています。そのため、今後も正式承認を得るため、臨床試験でさらなる研究を進め、有効性と安全性を検討することとなります。

 

 

※掲載内容は、デイクリニック天神の見解を述べるものではございません。

 

【新型コロナウイルス/治療薬情報】「レムデシビル」の緊急使用を認める方針/FDA

2020年5月3日

アメリカで薬の審査を行うFDA=食品医薬品局は、新型コロナウイルスに効果があるか臨床研究が進められている薬「レムデシビル」について、患者への使用に向けて迅速に手続きを進める方針を示しました。アメリカでは、近く、緊急使用が認められるという見解が強まっています。

 

「レムデシビル」は、エボラ出血熱の治療のために開発が進められてきた薬で、新型コロナウイルスの増殖を抑える効果が試験管で確認されたため、複数の臨床試験が世界で同時進行していました。29日にはアメリカのNIH=国立衛生研究所が、「新型コロナウイルスの患者への治療効果や安全性を調べる臨床試験の一部を分析した結果、患者の回復を早めることが確認された」と発表したため、注目が高まっています。

 

こうした中、レムデシビルについてFDAのスティーブン・ハーン局長は30日、通信社の取材に「どのような患者に投与するのが適切か見極めるために、試験結果全体を見たい」としたうえで、患者への使用に向けて「最速で動いている」と述べ、迅速に手続きを進める考えを明らかにしました。

 

また、NIHで新型コロナウイルス対策を率いるアンソニー・ファウチ博士も「薬がウイルスを阻害することが証明された。データは非常にクリアに、レムデシビルは回復時間を減らすということを示している」と解説し、30日のテレビ局のインタビューでは「手続きは早く進むだろう」と話ました。

 

トランプ大統領も29日、臨床試験の一部の分析結果について「とても前向きな動きだ」と話しており、アメリカでは、近く、緊急使用が認められるという見解が強まっています。

 

 

※掲載内容は、デイクリニック天神の見解を述べるものではございません。

【新型コロナウイルス/治療薬情報】厚労省「レムデシビル」 特例承認手続き開始

2020年5月3日

厚生労働省は2日、新型コロナウイルスへの治療効果が期待されている「レムデシビル」について、アメリカで緊急的な使用が許可されたことを受け、「特例承認」と呼ばれる制度を適用し、早期の薬事承認する手続きに入りました。早ければ1週間程度での承認を目指しており、承認されれば国内で初めての新型コロナウイルスの治療薬となります。

 

「レムデシビル」はアメリカでエボラ出血熱の治療薬として開発してきた医薬品で、新型コロナウイルスにも効果が期待できるとし、日本でも臨床試験が進められています。

 

加藤厚生労働大臣は海外での動向を見ながら、日本国内でも審査を大幅に簡略化できる「特例承認」と呼ばれる制度を適用し、早期の承認を目指す考えを明らかにしていました。

 

こうした中、アメリカ政府が5月1日、緊急的な使用を認めたことから、厚生労働省はレムデシビルの「特例承認」に向けた手続きを開始しました。

 

政府は5月2日午後、国内でも審査の手続きを簡潔にできる「特例承認」制度を適用するため、閣議を持ち回りで行い、政令を改正しました。厚生労働省は製薬会社からの申請を受け次第、審議会を開き、アメリカ政府に提出された治験のデータについて専門家の意見を求めることにしています。早ければ1週間程度での承認を目指しており、承認されれば国内で初めての新型コロナウイルスの治療薬となります。

 

ただし、レムデシビルは流通量に限りがあるため、当面は厚生労働省の管理の下で特定の病院にのみ供給される可能性があります。

 

「特例承認」とは

他国で販売・使用されている日本国内未承認の新薬を、緊急性が高い場合に通常よりも手続きを大幅に簡略化し、早期に承認できる法律上の仕組みのことです。

 

健康に重大な影響を与える可能性がある病気がまん延し、他に治療薬がない場合に、緊急に使う必要がある医薬品が対象で、日本と同じ水準の承認制度がある海外の国ですでに販売・使用されていることなどが条件となっています。

 

過去、新型インフルエンザのワクチン2品目について、「特例承認」が行われたことがあります。

 

レムデシビルに「特例承認」を適用するためには、新型コロナウイルスの治療薬を対象とすることなどの政令の改正が必要となります。厚生労働省は通常は1年程度かかる承認手続きを大幅に短縮し、早ければおおむね1週間程度での承認を目指しています。

 

レムデシビルとは

レムデシビルはエボラ出血熱の治療薬として、アメリカに本社がある「ギリアド・サイエンシズ」が開発を進めてきました。

試験管内の実験で、新型コロナウイルスの動きを抑える効果があったため、治療効果が期待されるようになりました。

 

このため、日本を含む各国が参加する国際的な臨床試験が行われており、製薬会社によりますとおよそ90人に国内でも投与されることになっています。

このうち、アメリカの臨床試験では、結果の一部の分析ではありますが、投与された患者がそうではない患者に比べ、回復にかかる期間が4日短縮されたことなどが確認されたということです。

 

こうした試験結果を受け、アメリカでは、緊急的な場合に限り、レムデシビルの使用が許可されることになりました。

ただ、アメリカの当局は、緊急で使用を認める手続きについては正式な審査を受けた承認とは異なるため、有効性や安全性については、まだ、限定的な情報しか得られていないとしています。

 

レムデシビルは、副作用として腎機能の低下などの指摘がされているほか、イギリスの医学雑誌には、中国での臨床試験の結果「統計上、有意な効果はみられなかった」とする論文が掲載されており、海外では評価がわかれています。

 

専門家「重症患者向け治療薬として期待できるか」

感染症の治療に詳しい愛知医科大学の森島恒雄客員教授は、厚生労働省が、レムデシビルの早期の承認に向けた手続きを始めたことについて、「新型コロナウイルスについてはまだ特効薬がないため、既存の薬の中からよく効く薬を探しているのが現状だ。レムデシビルは、飲み薬ではなく、静脈注射で10日間ほどの期間投与するもので、海外では、これまでに、肺炎を起こして人工呼吸器が必要になるなど、重症の患者に使用することで、ウイルスの増殖を抑える効果が確認されている。国内で承認されれば、主に重症の患者向けの治療薬として期待できるのではないか」と話しています。

 

その一方で、「かなりの確率で腎臓に機能障害などの副作用が出ることがわかっているので、重症の患者を数多く治療している医療機関や薬の扱いに慣れた専門施設などで使われることが望ましい」としています。

 

 

※掲載内容は、デイクリニック天神の見解を述べるものではございません。

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  • デイクリニック天神 院長
    有薗 久雄 HISAO ARIZONO

    略 歴

    • 1992年福岡大学医学部卒業 福岡大学病院麻酔科勤務
    • 1998年日本麻酔科学会認定麻酔科専門医を取得
    • 1998年福岡天神スキンケアクリニック院長
    • 2000年聖心美容外科大阪院院長
    • 2004年聖心美容外科名古屋院院長
    • 2006年聖心美容外科札幌院院長
    • 2007年聖心美容外科広島院院長
    • 2008年聖心美容外科福岡院院長
    • 2009年東京血管外科クリニック勤務
    • 2010年米国アラバマベインセンター認定医
    • 2014年東京下肢静脈瘤クリニック院長
    • 2015年第一血管外科クリニック院長
    • 2017年デイクリニック天神院長
デイクリニック天神

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福岡県福岡市中央区天神1-4-2
エルガーラ7階

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