イボ(いぼ)メニュー
イボとは
イボとは、皮膚の表面が小さなドーム状に盛り上がった良性の腫瘍で疣贅(ゆうぜい)と呼ばれます。イボは大きく二つに分類されており、ウイルス性のイボと、紫外線や加齢の影響で皮膚の老化が進行することによりできるイボがあります。ヒト乳頭腫ウイルス(ヒトパピローマウイルス)が原因のイボは感染するので早めの治療が必要です。
(イボにも良性、悪性がございますのでまずは診断をおすすめします)
治療時間 | 10分~30分 |
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治療中・後の通院 | 治療日、1週間後、1か月後、3か月後 |
腫れや痛み | 少ない 痛み止めの薬で軽減できます。 |
初診当日の治療 | 可 能 |
入院の必要性 | な し |
麻 酔 | 局所麻酔 |
症状
見た目が気になる方がほとんどですが、まれに痛みや痒みを伴うことがあります。
治療法
切除術
イボの周囲の皮膚を切開しイボを除去します。完治率は最も高く約90%程度です。なるべく早く除去したい方や治療回数を少なくしたい方などに適していますが、傷跡がしばらく目立つことがあります。
※当院では、手および足の指、手のひら、足の裏の治療は行っておりません。
高周波焼灼術
特殊な電気が通電する時に発生する熱を利用しイボを取り除きます。局所麻酔を併用しますので施術中の痛みはありません。5mmくらいまでのイボの除去に最も適した方法で、面で削るため均一に削りやすく治療後の傷跡が最も目立たないのが特徴です。完治率は約60%程度です。
※当院では、手および足の指、手のひら、足の裏の治療は行っておりません。
液体窒素凍結療法
-196℃の液体窒素でイボを凍結、壊死させる方法です。1~2週間間隔で3~4回の処置が必要です。かなりの痛みを伴いますので小児や、痛みに弱い方には適応しにくい治療法になっています。また、爪裏などレーザーや高周波治療が難しい箇所に適応する治療法です。
※当院では行っておりません。
注射
ウイルスの増殖を抑えるブレオマイシン(抗菌剤)や免疫力を強化しウイルス菌を死滅させるインターフェロンを局所に注射します。
※当院では行っておりません。
外用薬
主に小児などに行われる治療で、サリチル酸、ホルムアルデヒド、 グルタルアルデヒド、トリクロロ酢酸、カンタリジン、 ポドフィリンなどを塗布します。痕が残ることが少ないので、繰り返して治療できます。痛みはひりひりするくらいですが、治療期間は数か月かかり、外科的な手術と比較すると、時間はかかります。また、肌が敏感な方は相性の悪い処方薬もあるので、注意が必要です。
※当院では行っておりません。
レーザー除去
レーザーの熱でイボを蒸散させる方法です。炭酸ガスレーザーを主に使用しますが、局所麻酔を併用しますので処置中は痛くありません。また、熱で血管も閉塞しますので出血も少ないのが特徴です。完治率は約50%程度です。
※当院では行っておりません。
治療の流れ
予約
1お電話(092-753-6753)、もしくはホームページ内の「診療予約受付」より予約をお願いします。
メールでのご相談も可能です。ご希望日時、ご希望の治療内容、お悩みや不安に感じていること、疑問点などをお気軽にお問い合わせください。
当日に治療をご希望の方は、予約時にその旨をお伝えください。(状態や処置内容によっては当日行えない場合がございます)受付
2受付にお名前をお伝え下さい。保険証もしくは、身分証明書・お薬手帳をご提出いただき、問診票の記入をお願いします。
お薬手帳は今までの処方内容を確認させて頂きます。診察
3担当の医師が診察を行います。症状や不安に思っていること、お悩みの内容を医師にお伝えください。気になることは全てお話しください。
診察後、担当看護師より手術の詳細や注意事項、処置内容、必要物品、料金等の説明を致します。診察当日にそのまま施術を実施される方は診察後に料金のお支払いをお願いいたします。ご不明な点は遠慮なくご質問ください。診療当日ではなく後日に施術をご希望の方は、受付またはお電話にて次回通院日をご予約ください。手術・処置
4当日の体調などを確認させて頂きます。問題がなければ同意書にサインを頂きます。更衣室にてお着替えをしていただき、手術・処置室にご案内いたします。手術に必要な処置(エコー検査、写真撮影、点滴、心電図、酸素マスク、血圧計、手術中の体勢など)を行います。準備が整いましたら手術・処置の開始になります。術中、処置中は医師・看護師よりお声がけをさせて頂きますが痛み、違和感、体調不良などがございましたらお気軽にお声掛けください。
手術後・処置後
5術終了後、傷の保護や必要な保護具の装着を行います。当日や翌日、再診までの注意事項や自己処置などの説明をいたします。手術内容について医師より説明をいたします。不明な点やご質問があればお気軽にお尋ねください。薬の処方箋もしくは薬をお渡しいたします。再診の予約をお取りください。
ご帰宅後や再診までに何かございましたら診療時間内にご連絡下さい。(092-753-6753)再診
61週間後、1ヶ月後、3ヶ月後、6ヶ月後の再診があります。(手術・処置内容によって異なります)再診内容は創部の確認、検査などがあります。必要な場合は処方を行うこともあります。抜糸が必要なものは1週間後の再診時に行います。手術・処置内容によってはカルテ用の写真撮影を行います。次回のご予約もしくは別部位の手術・処置をご希望の場合、再診時にご相談下さい。
治療費
初診料 | 3割負担の場合 : ¥860 |
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再診料 | 3割負担の場合 : ¥380 |
健康保険証 | 来院時に必ず健康保険証をお持ちください |
保険診療料金
治療法(直径) | 3割負担 | |
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切除法(顔、首、肘から先 膝から下) | 2cm未満 | ¥4,980 |
2~4㎝未満 | ¥11,010 | |
4cm以上 | ¥13,080 | |
切除法(上記部位以外) | 3cm未満 | ¥3,840 |
3~6㎝未満 | ¥9,690 | |
6~12㎝未満 | ¥12,483 | |
12㎝以上 | ¥24,960 |
※保険診療の料金は、国民健康保険法や健康保険法により定められた診療報酬に基づき算出いたします。
※診療報酬の改定により料金が変更になる場合がございます。(料金表は2024年4月1日現在)
よくある質問
- Q水イボの治療中は、洗濯は家族と別々にした方が良いですか?
- お風呂上りに使うタオルとか、身体に使用する物は家族、別々に使用をお願いします。 使用した洗濯物に関しては気にされなくて通常のまま洗濯をして頂いて構いません。
- Q下まつげ、目頭とイボができてしまいました。どんな治療方法がありますか?
- ウイルス性のイボで、目立ちやすい場所、辺縁部などの治療法として以下の治療方法があります。
・切開切除法
・レーザー治療法
・高周波焼灼術 - Qイボ治療後、再発の可能性はありますか。
- イボは主にウイルスが原因です。増殖や転移しますので再発することもあります。
- Q首にたくさんのイボがあります。1度に処置ができますか?
- 首のイボはアクロコルドン(またはスキンタッグとも言います)という良性のもので、1mm~3mmの大きさのものが多いです。ほとんどの場合1度で処置可能になります。
- Q治療は痛いですか?
- 痛みを伴う処置(切除、高周波焼灼術)は局所麻酔を行いますので処置中は痛くありません。 局所麻酔注射の痛みは塗る麻酔(別途 ¥3,000)などで軽減できます。
- Q手術をする場合、食事制限はありますか?
- 手術・処置の当日は、食事制限や水分制限がある場合もございます。必要な方には事前にご説明いたします。
- Q問診票の記入は簡単ですか?
- 問診票はなるべく詳しく記入をお願いします。記入方法や不明な点がございましたら受付までお尋ねください。
- Q手術後に休める場所はありますか?
- 麻酔によるふらつきや、気分不良などがある場合は休める場所がございますのでお気軽にお声掛けください。
- Q手術の際、着替えたり貴重品を置いておく場所はありますか?
- 鍵付きのロッカーを設置してある更衣室がございます。貴重品や持ち物、衣類などを安心して保管いただけます。
疾患の原因
ほとんどのイボはウイルスが皮膚に感染することによって生じます(ウイルス性疣贅)。ウイルスに接触した時に傷などがあるとその部位に発症します。そのウイルスが別の箇所に接触感染するとその部位に発症する(伝染)というように伝播します。また、年齢が高くなることによっておこるイボ(老人性疣贅)がありますが、これは伝染することはございません。
※尖圭コンジローマ、陰部のイボについては皮膚の奥に浸潤していることがあるため、病理検査が行える総合病院の泌尿器科を受診されることをお勧めいたします。
ウイルス性疣贅
尋常性疣贅
最も多くみられるイボで指やひじ、膝などケガをしやすい部位にみられることが多いです。発症早期は丸い皮膚の盛り上がりの様に突出した形をしていますが、次第に大きくなり表面がザラザラしてきます。
伝染性軟属腫(水いぼ)
直径1mm~3mmの丸い表面がつるっとしたイボで伝染力が強く多く見られます。まれにかゆみがあり、かきむしると中のウイルスが飛び散り伝染します。学童のプールが行われる時期に流行し、幼児から学童期によくみられる皮膚の病気です。
扁平疣贅(へんぺいゆうぜい)
青年期の手や顔に良くみられる平たい2~3mmのやや隆起したイボになります。成長とともに消えていくことも多いので、治療しなくても大丈夫です。
尖圭コンジローマ
性器や肛門、その周辺や足の付け根部分などにできます。イボで性行為感染症にも該当するブツブツとしたいびつなイボになります。通常無症状ですが、まれにかゆみや痛みを訴えることがあります。子宮頸がんの原因でもあるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染によって発症しますが、潜伏期が3ヶ月ほどありますので、感染源を特定することはなかなか困難です。
※尖圭コンジローマは皮膚の奥に浸潤していることがあるため、病理検査が行える総合病院の泌尿器科を受診されることをお勧めいたします。
老人性疣贅(脂漏性角化症)
皮膚の老化現象で生じるイボで脂漏性角化症(しろうせいかっかしょう)ともいわれます。ウイルス性ではないので伝染の心配はありません。最初は1~2mmの大きさですが次第に大きくなっていきます。紫外線の影響が強いですが、体質的に発症しやすい人もいます。また悪性の可能性がある場合は検査を行なう際、外科的手術が選ばれることもまれにあります。
予防法
このような症状がある時は、イボの感染に注意です
痛みが少なかったり、ほとんど痛みも感じなく日常生活にほぼ問題もないような小さな傷からも、イボウイルスは侵入するケースがほとんどです。これらのことから、傷を作らないことが最も重要な予防になります。
ささくれ、ひび、あかぎれといった手荒れなどはウイルスにとっては絶好の侵入経路でありチャンスです。
適切な処置をしてすばやく治すことが最も大切になります。
アトピー性皮膚炎などの疾患がある人も、注意が必要です。
乾燥肌で、かゆみによる引っ掻きなどによって傷ができたり、皮膚が薄くなっていたりすることが多く、イボウイルスが侵入しやすい状態になります。
健康的な皮膚環境と免疫力向上で、イボを予防しましょう
指先や、手の甲、ひじ・ひざの皮膚が乾燥していると、ちょっとした刺激で傷ができてしまったということが日常よくあります。
また保湿ケアなどで潤いのある皮膚は刺激に強く、イボウイルスの侵入箇所となる傷ができにくい状態です。脂分と水分のバランスを整え、保湿ケアなどで皮膚環境を整えることが、イボの予防につながります。
身体全体の免疫力を高めることも重要になります。食事、睡眠、運動など質の高さとバランスを意識して免疫力・抵抗力向上をめざし、健康的な生活習慣で日常を過ごしましょう。