粉瘤除去メニュー
粉瘤とは(保険診療)
粉瘤(ふんりゅう)はアテローム、アテローマとも呼ばれる皮膚の良性腫瘍の一つです。
皮膚(表皮)の下に嚢胞(のうほう)と呼ばれる袋状のものができ、そこに古い角質や皮脂成分などが溜まると粉瘤と呼ばれる症状となります。この袋の中に溜まってしまう角質や皮脂は、放っておいても自然に外に出ることはありません。むしろ時間の経過とともに少しずつ大きくなっていくことが多く、自然に治ることはないのが特徴です。
治療時間 | 30~60分 |
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治療後の通院 | 3日後、1週間後、1か月後、3か月後 |
腫れや痛み | 1週間程度 |
初診当日の手術 |
保険適用不可 ※当院では厚労省の指導に従い、初診当日の手術は行っておりません |
入院の必要性 | なし |
麻 酔 | 局所麻酔 |
粉瘤の症状
皮膚の上から触れてもわかる硬く半球状のしこりのようなもので、顔、首、耳の後ろ、背中などによくできます。肌が盛り上がり、中心部が黒く小さい穴が開いているものもあり、強く押すと中から臭いを伴ったドロドロしたものが出てきます。粉瘤を放置したまま悪化した場合には、炎症や感染を起こし痛みや発赤などの症状を伴うことがあります。また、ごく稀にですが皮膚がんを発症する場合もあります。
粉瘤を潰したことで一見無くなったと思っていても、中に嚢胞(のうほう)が残っている限り、また同じ部位に繰り返しできてしまいます。
粉瘤の治療法
粉瘤を治すには嚢胞という袋状のものを手術で取り出す必要があり、できるだけ早い段階で治療を行うことで、痛みや傷口を最小限におさえることができます。粉瘤は、炎症を起こすことがありますが、炎症を起こしている時には手術ができないため、炎症が治まってから手術を行います
小切開切除法(皮下腫瘍摘出術)
粉瘤の大きさに応じて、中心部を紡錘形(ぼうすいけい)にメスで切開し、嚢胞(のうほう)ごと取り出した後、皮膚を縫い合わせます。処置は局所麻酔で行います。
再発の可能性が少なく、あらゆる状態(炎症を繰り返している、大きい等)の粉瘤に対応できる治療法です。
※1週間後に抜糸を行います
※当院では根治(再発防止)を目指すため、切開法を採用しています。
治療の流れ
予約
1お電話(092-753-6753)、もしくはホームページ内の「診療予約受付」より予約をお願いします。
メールでのご相談も可能です。ご希望日時、ご希望の治療内容、お悩みや不安に感じていること、疑問点などをお気軽にお問い合わせください。受付
2受付にお名前を伝え下さい。保険証・お薬手帳をご提出いただき、問診票の記入をお願いします。
記入方法や不明な点がございましたら受付までお尋ねください。お薬手帳は今までの処方内容を確認させて頂きます。診察
3担当の医師が診察を行います。症状や不安に思っていること、お悩みの内容を医師にお伝えください。しっかりと診察し適切な処置・手術など治療方針をご説明いたします。気になることは全てお話しください。
診察後、担当看護師より処置や手術の詳細な説明や、処置・手術当日および処置後の注意事項についてご説明いたします。
ご不明点でなどがあればお気軽にお尋ねください。
診療当日ではなく後日に処置もしくは手術をご希望の方は、受付またはお電話にて次回通院日をご予約ください。
手術・処置
4当日は、ご予約のお時間に来院ください。当日の体調などを確認させて頂きます。問題がなければ同意書にサインを頂きます。
お着替え後に手術・処置室にご案内いたします。
準備が整いましたら手術・処置の開始になります。
術中、処置中は医師・看護師よりお声がけをさせて頂きますが、痛み、違和感、体調不良などがありましたらお気軽にお声掛けください。
※手術・処置時間は患部の状態によって異なります。手術後・処置後
5手術・処置終了後に、手術内容について医師より説明をいたします。
その後、看護師より当日、翌日、再診までの注意事項や自己処置の方法などにつて説明いたします。
受付にてお薬の処方箋、もしくはお薬をお渡しいたします。
その際、再診のご予約をお取りください。
ご帰宅後や再診までに何かあれば診療時間内にご連絡ください。
(092-753-6753)再診
63日後、1週間後、1ヶ月後、3ヶ月後、6ヶ月後の再診があります。(手術・処置内容によって異なります)
再診内容は創部の診察、必要な場合はお薬の処方を行います。
抜糸は、通常1週間後の再診時に行います。
次回のご予約もしくは別部位の手術・処置をご希望の場合は、再診時にご相談ください。
不明な点やご質問があればお気軽にお声掛けください。
治療費 ※3割負担の場合
初診料 | 3割負担の場合 : ¥860 |
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再診料 | 3割負担の場合 : ¥380 |
エコー検査料 (超音波画像検査) |
3割負担の場合 : ¥1,050 |
手術費用 ※3割負担の場合
治療法(直径) | 3割負担 | |
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切除法 ※顔、首、肘から先 膝から下 |
2cm未満 | 約 ¥5,000 |
2~4㎝未満 | 約 ¥11,000 | |
4cm以上 | 約 ¥13,100 | |
切除法 ※上記部位以外 |
3cm未満 | 約 ¥3,900 |
3~6㎝未満 | 約 ¥9,700 | |
6~12㎝未満 | 約 ¥12,500 | |
12㎝以上 | 約 ¥25,000 |
※診察の際は、必要に応じ(炎症を起こしている場合等)、別途、処置代、お薬代、処方代がかかることがあります
※手術の際は、別途、手術に使用する物品(麻酔等)や、術後のケアに使用するお薬の処方代がかかります
※悪性腫瘍が疑われる場合等は、別途、病理検査代がかかります
※保険診療の料金は、国民健康保険法や健康保険法により定められた診療報酬に基づき算出いたします。
※診療報酬の改定により料金が変更になる場合がございます。(料金表は2024年4月1日現在)
よくある質問
- Q粉瘤なのかニキビなのかよくわからないのですが?
- 粉瘤などの皮下腫瘍は、皮膚をつまむと、通常のニキビより大きめなしこりを感じます。ニキビの場合は、毛穴の奥に詰まった皮脂などがしこり状になることはありますが、粉瘤などの皮下腫瘍と違い完全に指でつまむことはできません。
- Qエコー検査(超音波画像検査)は何のためにするのですか?
- できもの、しこりがある場合、まずは皮膚腫瘍か皮下腫瘍かを視診、触診で判断し、皮下腫瘍の可能性がある場合は、エコー検査(超音波画像検査)を行います。 皮下腫瘍には、粉瘤の他、血管腫や石灰化上皮腫、脂肪腫、皮膚線維腫、膿皮症、血栓性静脈炎などがあります。 また、炎症を繰り返している粉瘤は、周りの組織と一塊になって腫瘍を形成している場合もあります。 このような肉眼で見分けることが困難な判断には、エコー検査(超音波画像検査)が有用です。 そのため、当院では皮下腫瘍が疑われる場合、エコー検査(超音波画像検査)を行い、お悩みの症状が、どの疾患であるかをより的確に診断します。 エコー検査(超音波画像検査)機器の準備があるクリニックでは、エコー検査(超音波画像検査)を用いて診断を行うことが一般的です。
- Q粉瘤を放っておくとどうなりますか?
- 時間の経過とともに少しずつ大きくなり、感染や炎症を起こす可能性があります。
- Q自分でつぶしてもいいですか?
- 感染などの原因になるためおすすめできません。また嚢胞(のうほう)という皮膚の下の袋自体を取り除かなければ再発を繰り返すため、早めに受診されることをおすすめします。
- Q粉瘤が複数あります。同時に手術できますか?
- はい、同時に手術することができます。
粉瘤の原因
はっきりとした原因はわかっていませんが、本来皮膚のターンオーバーで剥がれ落ちる古い角質や皮脂等が毛穴や傷口から入り込み、嚢胞を形成してしまうことが考えられます。
そのため皮脂や汗等の分泌物が多い体質の方や、ホルモンバランスの乱れにより皮膚のターンオーバーが乱れている方にできやすい傾向があります。また、ストレスにより暴飲暴食をしてしまったり、偏った食生活をしていると分泌物の増加やホルモンバランスの乱れに繋がるので、粉瘤ができやすいと考えられます。
粉瘤の予防法
なるべくお肌を清潔に保つよう心がけましょう
脂性肌の方、粉瘤が出来やすい体質の方、何度も粉瘤ができる方は洗顔、化粧水や乳液などスキンケアの見直しや、すでに肌トラブルがある場合は早めに専門医に相談されたほうがよいでしょう。
食生活を見直してみましょう
高カロリー、高タンパクの食事など偏った食事をすることよって皮脂分泌を増加させたり、皮脂分泌をコントロールする栄養素が不足するケースもあります。できるだけバランスのよい食事を心がけましょう
ストレスをためない生活を心がけましょう
ストレスは、ホルモンバランスが崩れたり、乱れたりする一因となります。これにより皮膚のターンオーバー、すなわち皮膚の新陳代謝が正常に機能しなくなります。
規則正しい生活を心がけましょう
生活習慣の乱れによる睡眠不足は、皮膚のターンオーバーのサイクルも乱します。規則正しい生活、十分な睡眠を取るよう心がけましょう。