デイクリニック天神では、2020年3月について、下記の日程で休診とさせていただきますことをお知らせいたします。
3月13日(金曜日)、26日(木曜日)
尚、診療予約、カウンセリング予約などは通常通り、お電話・WEB共に受付いたします。
患者様にはご不便をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。
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東京大学医科学研究所は、新型コロナウイルスに感染した患者の治療に、既存の急性すい炎の治療薬が効く可能性があると発表しました。早ければ、3月中にも実際に患者への投与を始め、効果の検証を行うとしています。
同研究所の井上教授のグループは、国内で急性すい炎などの治療に使われる「ナファモスタット」という薬が、ウイルス外膜と感染する細胞の細胞膜との融合を阻止することで、ウイルスが細胞に侵入するのを妨ぎ、増殖するのを抑える効果が期待できることを確認したということです。慢性すい炎治療薬「カモスタット」という成分が似ている別の薬については、ドイツの研究チームが同様の有効性を発表をしています。井上教授らがこの2つの薬の効果を実験したところ、「ナファモスタット」の方が新型コロナウイルスの感染をより低い濃度でも防ぐ傾向がみられました。
「ナファモスタット」は、日本で開発された薬剤で、開発元の日医工が「フサン」という商品名で発売しています。また、特許が切れた現在では、後発医薬品(ジェネリック医薬品)の販売も進んでいる薬で、約30年にわたって急性すい炎などに対して使用されており、作用機序も十分解明されています。国立国際医療研究センターなどと共同で、早ければ3月中にも実際に薬を患者に投与し、安全性や効果を確かめる臨床研究を開始するとしています。
国内では新型コロナウイルスに対して、エイズの発症を抑える薬やインフルエンザの治療薬などを実際に患者に投与して効果や安全性の確認が進められています。同研究グループは4年前に、「ナファモスタット」が中東などで感染が広がったコロナウイルスの一種、MERS(中東呼吸器症候群)に対して効果が期待できるとする研究を出しています。井上教授は「効果が期待されているほかの薬との併用も考えながら、早く臨床研究を始めたい」と話しています。
※掲載内容は、デイクリニック天神の見解を述べるものではございません。
1月初旬に中国・武漢市内の海鮮市場の関係者に感染が確認されて以来、約1か月で感染者は世界中に拡大しています。
今日は、今後の拡大が懸念される新型コロナウイルス感染症の一部の重症化に関係している可能性があるとされる、「サイトカインストーム」についてお話します。
・新型コロナウイルス感染拡大の経緯
・サイトカインストームとは
・サイトカインを投与するサイトカインカクテル療法は危険なのか?
・日頃からの健康管理が大事 ~予防法~
【新型コロナウイルス感染拡大の経緯】
2019年12月31日 武漢で原因不明の肺炎
中国の武漢市内で原因不明の肺炎が広がっていると、世界保健機関(WHO)が中国当局から報告を受ける。
2020年1月7日 新型コロナウイルスと判明
武漢市の肺炎患者から、中国当局が新型コロナウイルスを検出した。
では、コロナウイルスの特徴とは
通常ウイルスは免疫力がまだ発達していない子供や、免疫力が衰えてきている老年者が発症しやすいと言われていましたが、どうも新型コロナウイルスは、普通のウイルスとは違うようです。これまで確認された発症者は、20代~50代が多く、免疫力が比較的高い方が発症されています。
中国の発表によると、新型コロナウイルスによる死亡者は高齢者が多いとされていますが、先日は36歳の男性が新型コロナウイルスで亡くなりました。
先ほども書いたように、高齢者は免疫力が衰えているので理解できますが、免疫力の高い36歳で、しかも持病も持っていない患者がなぜ重症化したのでしょうか。
その原因として考えられているのが 「サイトカインストーム」 です。
【サイトカインストームとは】
私たちの体は、免疫細胞が病原菌やウイルスの侵入から守ってくれています。そして、その免疫細胞に指揮命令を与え、コントロールしているのがサイトカインです。サイトカインには炎症性サイトカイン(攻撃性)と抗炎症性サイトカイン(保護作用)があり、この二つが絶妙なバランスをとることで、病原菌やウイルスを退治し、自分の細胞を保護しています。
このバランスが崩れる、もしくはサイトカインが過剰に産生されることで、自分の細胞をも傷つけるような過剰反応を起こすことがあります。つまり、自分の健康な細胞を攻撃してしまうということです。これをサイトカインストームと言います。
一度サイトカインストームが起こると、急激に病状が悪化します。肺にサイトカインストームが発症すると急速に呼吸困難に陥り、死亡する危険性が生じます。また、重症化すると多くの臓器が障害を受け、多臓器不全に陥り、死亡した例も報告されています。
サイトカインストームは、発症予測が困難で、諸説はありますが、残念ながら今のところ確立された治療法はありません。炎症性サイトカイン(攻撃性)を抑え、健康な細胞を傷つけることを防ぐことはできますが、そうすると、本来攻撃すべきウイルスへの効果も抑制されてしまい、結果、ウイルスが増えてしまうことになるからです。
【サイトカインを投与するサイトカインカクテル療法は危険なのか?】
当院では、サイトカインを使用した、脳卒中の後遺症治療をおこなっていますが、このサイトカインを使用した治療では、サイトカインストームを引き起こす危険はないのでしょうか。
当院で行っているサイトカインカクテル療法では幹細胞から抽出したサイトカインを投与します。先ほどサイトカインストームの原因のひとつとしてサイトカインが過剰に生産されると書きましたが、サイトカインがいっぱいあると危険なのではと思いますよね。
サイトカインには、攻撃性のサイトカイン(炎症性サイトカイン)と保護性のサイトカイン(抗炎症性サイトカイン)がありますが、幹細胞は再生及び修復、つまり組織の保護の役割を担っていますので、幹細胞から得られるサイトカインの大半は保護性のサイトカインになります。
つまり、保護作用が強まることはあっても、攻撃性が増すことはありませんので、安心して投与していただけます。
再生医療技術を活用した慢性期からの脳出血・脳梗塞後の後遺症治療(サイトカインカクテル療法)
【日頃からの健康管理が大事 ~予防法~】
今、私たちにできることは、十分な睡眠を取り、栄養のバランスが取れた食事で免疫力、体力を高め、感染しないようにうがい、手洗いを心がけ、予防することです。また、ビタミンCは免疫力を高めますので、点滴でビタミンCを摂取したり、サプリなどを服用するのも1つの予防法です。
以下は国際オーソモレキュラー医学会が推奨しているサプリメント摂取量です。
・ ビタミンC:1日3g以上
・ ビタミンD:1日125㎍(5,000IU)
・ セレン:1日100㎍
・ 亜鉛:1日20㎎
・ マグネシウム:1日400㎎(酸化マグネシウム以外で)
※オーソモレキュラー医学とは、ビタミンやミネラル等の栄養素を正しく取り入れることで、病気の予防や治療を行う医療です。
※上記は大人に対する推奨量です。子どもに対しては体重によって服用量を調整してください。